【月の女神アルテミス(ディアナ)】女神は純潔を護れと命令する【ヒロインレビュー第6回】

アルテミスはご存知でしょうか。

月の女神、狩猟の女神、銀の戦車、銀の弓矢。
多くのファンタシー作品にその名を轟かすこの女神は、ギリシャ神話において三大処女神のひとりに数えられます。

ヒロインレビュー第6回は月の女神アルテミスです

今回は月の女神アルテミスです。
兄アポロンは優秀な反面、思い込んだら前しか見えないダメな子でしたが、妹のアルテミスも似たようなもんです。
正直付き合うのはストレス多そうだなと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。

ギリシャ神話全体についてはこちらの記事からどうぞ!
【ザ・神話オブ神話】5分でわかるギリシャ神話の世界【サーガレビュー第1回】

今回も皆さまの創作の参考になれば幸いです。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもアルテミスとはなんぞや?


アルテミスとは、ギリシャ神話における「月と狩猟」の女神のことです。

父はゼウス、母は黒き衣の女神レト。
双子の兄として太陽神アポロンがいます。
もちろん兄妹そろってオリュンポス12神に数えられます。

兄アポロンが金の弓矢を持ち、黄金の戦車に乗る太陽神。
対して妹のアルテミスは銀の弓矢を持ち、銀色の戦車で夜空を駆ける「月」を象徴しています。

アポロン同様、ゼウスの正妻である女神ヘラの迫害を受け、出産に苦労したレトが先に産んだのがアルテミスでした。
そして生まれた瞬間に続くアポロンの出生を助産婦として手伝ったと言います。

そのためアルテミスも「出産」「多産」そして「子供の守護者」の象徴とされます。
また、父ゼウスの所業に思うところがあったのか、貞節を護り、純潔を死守する事を誓います。
そのため、戦の女神アテナ、炉の女神ヘスティアと並び三大処女神とされます。

元々は古代ギリシャ人がこの地へ根付くより以前、先住民族の間で信仰されていた神の名残であるとされます。
ギリシャ神話がローマ神話に書き換えられるとディアナ、英名ダイアナとされました。

純潔を護ろうとするアルテミスですが、狩猟好きであることから、弓の腕前だけでなく、森の動物たちを支配する能力をも持ちます。

そのため、ある狩人の青年が悲劇に見舞われたのです。

水浴びを覗き見した狩人の末路


テバイの国にケンタウロスのケイローンに武芸を教わった、アクタイオンという狩人の青年がいました。
彼はいつものように大好きな狩りをしに、50匹の猟犬を連れてキタイロン山中の森に来ていました。
すると泉から女たちのはしゃぐ声が聞こえてきたので、ついふらふらとそちらを覗き見してしまいます。
水浴びをしていたのはアルテミスとお供のニンフたちでした。
裸を見られた羞恥心から激怒したアルテミスはアクタイオンを牡鹿に変えてしまいます。
そして動物を支配する力を用い、彼の猟犬50匹をけしかけ鹿にされた青年を八つ裂きにしてしまいました。

ちなみにこの時の犬の一匹であるメランポスが星座として子犬座になります。

鹿にまつわる話は他にもあります。
アルテミスの戦車を牽くのは黄金の角と青銅の蹄を持つ鹿、ケリュネイアです。
全部で5頭いるうちの4頭を飼い慣らしていますが、残る1頭は最も素早く捕まえきれないでいました。
その最後の1頭を捕まえたのは英雄ヘラクレスです。

<関連記事>
超英雄ヘラクレスの生涯を知っていますか?【ヒーローレビュー第1回】

彼の12の功業のひとつにケリュネイアの捕獲があったのです。



ヘラとアルテミスに睨まれた女


純潔を護るアルテミスは、当然のごとくお供の女たちにも同じように処女であることを求めます。
カリストは美しく、そのために好色なゼウスに狙われました。
ゼウスはなんとアルテミスに化けてカリストを犯してしまうのです。あら~。
ゼウスの子を宿してしまったカリストに不条理にもアルテミスは激怒し追放してしまいます。

悲嘆にくれるカリストですが、激怒しているのはアルテミスだけではありません。

ゼウスの正妻である女神ヘラも怒っていました。

目の前に現れたヘラにカリストはなんとに変えられてしまいます。
なんとかゼウスの子アルカスを生んだカリストだが、熊なので子供を育てられません。
そこでアルカディア地方の豪族に預け、自分は森で暮らしました。

しかして15になったアルカスは森へ狩りに出かけ、そこで弓矢を使い、一匹の熊を仕留めました。
その熊の正体を知りようもなく。

この一連を見ていたゼウスは責任を感じ、母子を星座にしました。
それが北斗七星を孕む大熊座と、北極星を孕む小熊座だそうです。
ただしヘラの怒りは収まらず、星座になった二人が休息をとれないよう、地平線に沈まない星にしたとか。

いいの? それで。

たった一度の恋の幕引き


こんな他人にも自分の流儀を強要するアルテミスですが、いけしゃあしゃあと恋に溺れたことがあります。

相手は海神ポセイドンの息子オリオン
彼は曙の女神エオスの恋人でしたが、同じ狩猟好きが発覚してからオリオンとアルテミスは急接近。
寝とっちゃいます。

しかしわりと乱暴者で荒くれなオリオンを兄アポロンは快く思っていませんでした。
そこでオリオンに向けて巨大なサソリを放ちます。
強敵である巨大サソリに苦戦したオリオンは海へと逃げました。
そこへアルテミスが現れます。

「アルテミス。あの沖へ逃げる男は先ほどニンフに悪さをしていたぞ」
「なんですって!」
「しかしああも遠くては、さしものそなたの銀の矢も届くまい」
「甘く見ないでお兄様。それっ」

などという会話があったかどうか。
しかし実際アルテミスの放った矢は沖を泳ぐ男の命を奪いました。
それが恋人オリオンであることを知るとゼウスに泣きながら蘇生を頼みますが、それは叶わず。
代わりにオリオン座として星座となりました。
傍らには彼の猟犬シリウスも一緒です。

ちなみに巨大サソリも蠍座になりました。
ただしトラウマを負ったオリオンは、蠍座が西に完全に沈むまで、東の空に現れないそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

実はギリシャ神話に「月の女神」は3人います。

アルテミスの他にセレネヘカテという女神がいます。
一般的には「天の月」セレネ、「地上の月」アルテミス、「冥府の月」ヘカテと区分されます。
しかし1番有名なのはやはりアルテミスです。

ただしアルテミスもアポロン同様にギリシャ以外でも信奉されるのですが、そこでは月の性質よりも「出産」の神として崇められる事が多いです。
たくさんの乳房を持つ異形として描かれる事もあります。

まあそれはともかく、やはり月の女神らしく、星座に関わるエピソードが豊富でしたね。
北極星やオリオン座など、名前だけでも知っているというものが多かったのではないでしょうか。
ちなみにオリオン座のペテルギウス、こいぬ座のプロキオン、そしておおいぬ座のシリウスを繋げてあの「冬の大三角形」といいますのよ。

それではまた!

 

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