【夜の女神ニュクス】闇の軍団の母【ヒロインレビュー第17回】

ヒロインレビュー

夜の女神ニュクスとは何者でしょうか?

ギリシャ神話に籍を置くこの女神は、実は隠れた実力の持ち主。
あのゼウスですら怒らせないよう気を遣っていたというのですから、そのレベルの高さが伺い知れます。

今回も皆さまの創作の参考になれば幸いです。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

そもそもニュクスとはなんぞや?


ニュクスとは、ギリシャ神話創世記から登場する最も古い神のひとりです。

これは世界創造を語った話。
膨大な神話の始まりの物語です。

世界にはまだ混沌(カオス)しかなかった頃。
ぽっかりと空いた穴のような闇の中心から、最初の神々が生まれ出てきました。

その中のひとりが「夜の女神」ニュクスです。

その他にも闇の神エレボス、大地母神ガイア、愛の神エロスなどがいました。

ニュクスは愛の神エロスの仲介で、エレボスと交わり、世界初の夫婦となりました。
闇と夜の夫婦です。
そうしてその闇と夜から「空の神」アイテル、「昼の女神」ヘメラが生まれます。

それとは別に大地母神ガイアは単身で「夜空の神」ウラノス、「山と海の神」ポントスを生みます。
ウラノス(夜空)は瞬く間にガイア(大地)を覆い尽くしました。

こうしてガイアとウラノスの間にもたくさんの神々が生まれ、その子らはティタン神族として、天空神となったウラノスを筆頭に、この世界最初の支配者となったのです。

このガイアとウラノスの系譜が後にゼウス率いるオリュンポス神族の物語へと直接繋がるわけです。

しかしニュクスもまた多くの神々を生んでいました。

夜の女神ニュクスの子ら


ニュクスもエレボスとの間に子をもうけたあと、ガイアに倣い単身で多くの神々を生みます。

大地の女神であるガイアから生まれた神々ですら争いを生みました。
そしてウラノス、クロノス、ゼウスと三代に渡り頭を悩ませたガイアは闇堕ちし、最凶の魔獣テュポーンを生んだほどです。

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となると夜の女神が同じような立場になった時、いかなる災害が巻き起こるか。
想像したくもありませんね。

実際ニュクスから生まれた神々は災いを呼ぶ神ばかりです。

ヘシオドスの『神統記』によれば、

定業の神モロス(定業とは前世から定まる報いの事)
死の命運の女神ケール
死の神タナトス
眠りの神ヒュプノス
夢の神オネイロス
非難と皮肉の神モーモス
苦悩の神オイジュス
復讐の女神ネメシス
欺瞞の女神アパテ
愛欲の女神ピロテース
争いと不和の女神エリス(軍神アレスの妹説もあり)
老いの神ゲラス

また異説として以下の二組。

運命と寿命の神モイラ
(後に三姉妹クロートー、ラケシス、アトロポスとなる。ただしモイラはゼウスと正義の女神テミスとの間の子とされている)
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黄昏の娘たちヘスペリデス
(しかしこちらは一般的にはアトラスの娘たちとされる)
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このようにニュクスは下手すると最古の女神、かつ闇の軍団を生み出し束ねる厄介な存在であります。

もし敵に回したらどんなことになるか。
さしものゼウスも過分に気を遣っていたらしいです。

そのひとつのエピソードとして、ある時眠りの神ヒュプノスの悪戯で眠らされたゼウスは怒り、ヒュプノスを懲らしめようとしましたが、ニュクスの元へと逃げ込まれ、仕方なく手を出さずに怒りを圧し殺したといいます。

まさにガイア同様、ぶちギレさせでもしたらヤバい存在であったことは確かなようです。



まとめ

・創世記から存在する最古の神のひとり
・闇の女神として単身で多くの災いの神を生んだ
・ゼウスすら敵対しないよう気を遣ったほど

いかがだったでしょうか。

多くの神を生んだガイアや、多くの怪物を生んだエキドナティアマトのように、ニュクスもまた多くの災いの神を生んでいたということです。

あまりギリシャ神話の表舞台には現れない夜の女神ニュクスですが、激しい戦いを繰り広げたオリュンポス神族にとっても隠れた驚異であったかもしれません。

もし全面戦争にでもなろうものなら、新たなシーズンの幕開けと言ってもいいぐらいの勢力がいるわけですしね。

ちょっと面白そうです。

それではまた!

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