【青春の女神へべ】英雄にとっての最後の嫁【ヒロインレビュー第13回】

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あなたにとって、決して手放したくないものは何ですか?

お金? 家族? それはそうでしょう。
ではこれなんかはどうです?

若さ青春

これほど無自覚で、そして後悔させるものはないんじゃないですか?

それはギリシャ神話の世界でも同じこと。
人は太古の昔からこの悩みを抱えているのです。
それが具現化した女神こそ、今回ご紹介する女神へべでございます。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームへの没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもヘベとはなんぞや?


ヘベはギリシャ神話に登場する、「青春」を司る女神です。

最高神ゼウスと結婚の女神ヘラの娘であり、
兄に軍神アレス、鍛冶の神ヘパイストス、姉に出産の女神エイレイテュイアがいます。

へべは青春の女神と謳われ、人々の夢でもある永遠の若さを司ります。
その名もそのまま「若さ」「青春」を意味します。

具体的には神々の食卓に不老不死を得られるという神酒、または霊酒ネクタルを注ぎ、不死を得られる食物アンブロシアを用意します。

もちろんオリュンポスの神々に若さを与えるのと同時に、自身も瑞々しい若さを保ち続けるのです。
なんとも羨ましい限りですが、彼女に嫌われたら若さを提供してもらえなさそうだから、ある意味最強かもしれませんね。

もちろんそんな悪い女神さまではありませんが。

ヘラに最も愛された娘


ヘベはヘラが最も愛した娘です。
そして最も憎んだ英雄ヘラクレスが娶った最後の嫁でもあります。

もちろんヘラが死して神となったヘラクレスとの和解の意味を込めて許した結婚です。
それだけに本当の和解が成立したのだと周知されることとなりました。

しかしヘラに可愛がられるあまり災難に遭ったこともあるようです。
ゼウスがミュケナイ王の娘アルクメネと不倫した後の事です。

次に生まれた者をミュケナイの王にする

と宣言したゼウスは、てっきりアルクメネが我が子ヘラクレスを産むものだと思っていたのです。
しかし愛人に産ませた子を王になどするものか、とヘラは娘で出産を司る女神エイレイテュイアに命じ、ヘラクレスの誕生を遅らせたのです。
この結果、ヘラクレスは王になれませんでした。
ゼウスはカンカンに怒ッたというわけです。
が、ヘラに直接手を下すのは怖いので代わりにへべを天界から吊るすという、なんともな罰の犠牲になったなんて逸話もあります。
ゼウスにとっても実の娘なのにね。
ネクタル、注いでもらえなくなっちゃわないか?

ただヘベはそんな罰を受けながらも無邪気に笑っていたとか。

さて、ヘベとエイレイテュイアにはあまり目立つエピソードが多くありません。
それはこの二人が結婚を司る女神ヘラの、もうひとつの側面にすぎないとされるからです。

若さと青春を司るへべ、出産を司るエイレイテュイア。
どちらも結婚の女神であるヘラの領分です。
そのためヘラの娘として独立した個性は与えられていますが、目立つエピソードなどはあまりなく、あくまでヘラの補助的なキャラとして存在しているのかもしれません。

古代の人々も神話には女神さまが多い方がいい、と思ったのでしょうか。

創作に使うにはアレンジし放題のいいキャラかもしれませんね。

まとめ

  • へべは若さと青春を司る女神
  • 鬼嫁ヘラが最も可愛がった娘
  • 和解の印にヘラクレスに嫁いだ

いかがだったでしょうか。

ヘベの持つ特殊スキルとしては、老人を若返らせたり、逆に子供を成人させたりといったものです。
現にゼウスの命令で何度か実行しています。

似たような能力でパッと思い付くところでは『ジョジョの奇妙な冒険』第5部に登場するプロシュート兄貴のスタンド「ザ・グレイトフルデッド」ですかね。

範囲内の生物を老いさせるスタンド能力でしたが、自身は老けたり戻ったりと自在でした。

同じ『ジョジョ』から第3部、「セト神」のアレッシーもいます。
影を踏むとどんどん若返っていき、胎児にまで戻ってしまう。
若返りという意味ではこちらの方が近いですかね。

やはり老いや若さというものは人間が抱える最大の苦悩のひとつだと思います。
それは古代から現代に至るまで変わらず我々の隣に居続けるもの。

人類最大のテーマと言ってもよいのではないでしょうか?
きっとその願望から生まれた女神かもしれませんね。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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