【ドラゴン】ファンタジー界最強の幻獣ドラゴンの基本情報【モンスターレビュー第87回】

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我々冒険者がもっとも恐れ、そして憧れる。

それがファンタジー界の幻獣王ドラゴンだ。

今回はそんなドラゴンの「種族」としての基本情報をまとめてみたいと思う。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど、没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもドラゴンとはなんぞや?

全身を硬い鱗に覆われた、恐竜のような巨大な体躯。
蛇のような長い尾、蝙蝠のような翼、カギ爪、鋭い牙、ツノ。

ドラゴンとは、神話や伝説などに多く登場する強力なモンスターです。

翼のある蛇、または巨大なトカゲのイメージで語られます。

人間よりも遥かに寿命は長く、老齢のドラゴンが持つ知恵と知識は計り知れません。

身体の頑健さだけではなく、翼による飛翔能力と、炎や猛毒といった種々のブレス攻撃、個体によっては魔法も駆使します。

ドラゴンとは紛うことなき、ファンタジー世界最強の生物なのです。

ドラゴンの起源

ドラゴンの起源は古く、我々人類が文字を発明するより以前から知られていたとされます。

少なくとも紀元前4000年のシュメール文明には、すでに印章に描かれたドラゴンの姿が確認されています。
同じくオリエント地域のバビロニア神話においても、大地の女神ティアマトはドラゴンの化身として描かれています。


こうして古代オリエント文明にすでに登場しているドラゴンは、西へ向かえばヨーロッパ全域に「」として拡散され、東へ向かえば黄河文明を経て日本にまで「」として伝わりました。
そしてこの西洋の「竜」と東洋の「龍」は、どちらもドラゴンと呼ばれつつも、片や「悪の象徴」として、片や「龍神さま」と敬われる存在として、分かれていきました。

ちなみにドラゴンを漢字で書く際、上述のように「竜」「龍」と分けて書きます。
我々がイメージする西洋のドラゴンは「竜」
龍神さまと言われる東洋のドラゴンは「龍」

このように分けて表記されるのを見た覚えのある方も多いと思います。
ですがこれ、厳密に言えば分ける決まりなどはないそうです。
「竜」でも「龍」でもどちらでもいいのだそうです。
ですがせっかくなので、今後もこの記事に限らず、西洋のドラゴンは「竜」、東洋のドラゴンは「龍」と分けて表記したいと思います。
慣れ親しんだイメージというものも大切ですしね。

さて、ドラゴンは人類が文字を発明する以前からいたのだと言いました。
ですが「ドラゴン」という呼び名が文献に文字として現れるのは、なんと時代が飛んで13世紀ごろです。

というのも、「ドラゴン」は英語なのです。
当たり前と思われるかと思いますが、ですが例えば神話の中心とも言える古代ギリシャはギリシャ語ですし、ローマ時代はラテン語です。
ユダヤ教の『旧約聖書』だってヘブライ語で書かれていました。
そこに「ドラゴン」という英語が書かれるわけがありませんよね。

ドラゴンの語源はギリシャ語で「大蛇」を表す「ドラコーン(drakon)」
ラテン語では「ドラコ(draco)」です。

この「ドラコーン」には「観察する」「見ること」という意味もあるそうで、ギリシャ神話の時代からドラゴンは例えば「黄金のリンゴを見張るラドン」といったドラゴンに対するイメージがあるようです。
この延長上に我々の知る財宝の番人たるドラゴン像があるのですね。

善のドラゴン、悪のドラゴン

中世の時代。
ドラゴンはヨーロッパ圏では悪役でした。

人々に害を為す存在であり、退治される存在でありました。

実は神話の時代はそんなことありませんでした。
神々の命を受けて財宝の守護に就いたりと、善良で友好的なドラゴンもいたのです。

潮目が変わったのはローマ帝国の時代。
キリスト教が唯一国教に定められてからです。

唯一神を絶対正義とするキリスト教において、ギリシャ神話など多数の神々との共存はあり得ません。
そのため多くの神々が「悪魔」として墜とされました。

ドラゴンも同様です。
善を為すドラゴンは減り、多くのドラゴンは悪竜として、聖人の活躍を描くための敵役として存在を許されたのです。
アダムとイヴを誘惑した蛇もドラゴンであると言われるほどに。

しかしそれでもドラゴンの強さに対する憧れはあり、騎士や王家の使う紋章のモチーフとして人気を博しました。
ただしドラゴンの紋章は王家の独占するところにあり、貴族や騎士たちはワイバーングリフォンに落ち着いたといったところです。

現代において、ファンタジー世界でのドラゴンの地位は格別に高くなっています。
それは決して悪一辺倒ではなく、善としてのドラゴンも同じくらい存在するほど名誉は回復されたといえます。
その立役者はやはりあの、元祖RPG作品にあります。

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『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のドラゴン

文学史にイギリスの作家トールキン先生の『指輪物語』が発表されてから間もなく、人類にロールプレイングゲーム(RPG)という娯楽が授かります。

それが『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下D&D)です。

1974年にアメリカのTSR社から発売されたこのゲームは、RPGの元祖と言われています。
現在まで続く「ファンタジー」というジャンルは、『指輪物語』『D&D』この2作により形作られたと言えるのです。
『指輪物語』が物語性や剣と魔法、妖精といった要素をふんだんに盛り込み、そして『D&D』がもたらしたのはダンジョン(地下迷宮)と、ドラゴンです。

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ウィザーズ・オブ・ザ・コースト(Wizards of the Coast)

『D&D』は中心となるモンスターとしてドラゴンを据えました。
ジャイアントでもデーモンでもヴァンパイアでもなく、ドラゴンです。
タイトルにも冠しています。
『ダンジョンズ&ジャイアンツ』でも『ダンジョンズ&デーモンズ』でも『ダンジョンズ&ヴァンパイア』でもありません。
今だから言えるのではなく、やはりファンタジーにはドラゴンが合うのです。

ちなみに1975年にアメリカのフライング・バッファロー社が『トンネルズ&トロールズ』というRPGを発売しています。『D&D』よりもルールが簡単になっているのが特徴です。

そんな『D&D』ではドラゴンをどのように扱っているのでしょうか。
ドラゴンは「善」の属性を持つメタリック・ドラゴン族(金属竜)
「悪」の属性を持つクロマティック・ドラゴン族(色彩竜)の二つに大別されます。
彼らの身体は名が表す色の鱗に覆われています。

「悪」の属性クロマティック・ドラゴン(色彩竜)

グリーン・ドラゴン(緑竜)森林に潜み、腐食性ガスのブレスを吐く。風属性。
ブラック・ドラゴン(黒竜)地下に潜み、酸のブレスを吐く。水属性。
ブルー・ドラゴン(青竜)砂漠に潜み、電撃ブレスを吐く。地属性。
ホワイト・ドラゴン(白竜)寒冷地に潜み、冷気ブレスを吐く。冷気属性。
レッド・ドラゴン(赤竜)山岳地に潜み、炎ブレスを吐く。火属性。

「善」の属性メタリック・ドラゴン族(金属竜)

ゴールド・ドラゴン(金竜)城砦に住み、火と衰弱化ガスのブレス2種を吐く。火属性。
シルヴァー・ドラゴン(銀竜)山岳地に住み、冷気と麻痺ガスのブレス2種を吐く。風属性。
ブロンズ・ドラゴン(青銅竜)水界に住み、電撃とリパルション(嫌悪)ブレス2種を吐く。水属性。
カッパー・ドラゴン(銅竜)砂漠に住み、酸とスロー・ガスのブレス2種を吐く。地属性。
ブラス・ドラゴン(真鍮竜)平地に住み、火とスリープのブレス2種を吐く。火属性。

クロマティック・ドラゴンはいずれも「悪」の属性を持ち、極めて凶暴である。
メタリック・ドラゴンはいずれも「善」の属性を持ち、高貴で智慧の持ち主である。
が、いずれも強欲である点は変わらず、生涯をかけて財宝を貯め込む性質を持つ。
もちろんそれで買い物をするわけはなく、山と積んだ財宝の上に寝そべり、その輝きを眺めるのが歓びなのである。

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ドラゴンのカテゴライズ

すべてのドラゴンは歳を経るに従いより多くの能力と強大なパワーを獲得する。
体長も生まれたては数フィート程度だが、1000歳を超えるころには100フィート(1フィートは30.48センチ)を超える大きさになる。
年齢ごとに段階があり、呼び方もある。

0~5歳(雛)ワームリング
6~15歳(幼児)ヴェリー・ヤング
16~25歳(子供)ヤング
26~50歳(少年)ジュヴナイル
51~100歳(青年)ヤング・アダルト
101~200歳(成年)アダルト
201~400歳(壮年)マチュア・アダルト
401~600歳(老年)オールド
601~800歳(大老)ヴェリー・オールド
801~1000歳(太古)エインシャント
1001~1200歳(長虫)ワーム
1201~ (大長虫)グレート・ワーム

このほかにも作品により、エルダー(上位)ドラゴン、レッサー(下位)ドラゴンといった格別。
ファイア・ドラゴン、ウインド・ドラゴンなどといった属性別。
ダイヤモンドやエメラルドなどの鉱石といった分け方も散見されますね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

ドラゴンは蛇を元にした怪物とされるのが、イメージ的にも一般的かと思います。
他方、自然現象を怪物化したのがドラゴンである、という説もあります。

黒い雲の間を走る稲光。
強風で渦巻く雲。
曲がりくねり濁流となる大河。

今回は西洋の「竜」を中心に取り上げましたが、東洋の「龍」は紛れもなく水害の怪物化から来ているはずです。
龍神さまとして恐れられつつも崇められていました。

こういった、洋の東西の比較もまた、面白いかもしれませんね。

また、ドラゴンは世界中に有名な個体も確認されています。
それらをひとつひとつ紐解いていきたいとも思っていますので、どうぞお楽しみに。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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