【ネメアの獅子】ヘラクレス衝撃のデビュー戦【モンスターレビュー第27回】

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

ギリシャ神話随一の英雄ヘラクレスはご存知でしょう。
数多くの怪物を退治したヘラクレスですが、では彼が初めに倒した怪物は何か、ご存知ですか?

ファンタジーの知識があれば、より楽しい!

お気軽に見て行ってください。

目次

そもそもネメアとはなんぞや?


その前に何故ヘラクレスがこの怪物退治をする羽目になったのか。
実はヘラクレスは全能の神ゼウス人間の娘と不倫してできた子供です。
なのでゼウスの正妻である女神ヘラはヘラクレスが嫌いでした。
成人して子をもうけたヘラクレスにヘラは呪いをかけ、ヘラクレスは自らの手で我が子を56してしまいました。
妻も自〇してしまい、正気に戻ったヘラクレスは神に贖罪を請います。
その答えが12個の難題をクリアーすることだったのです。

さて、その12のミッションの最初が「ネメア谷の人食いライオンの皮を持ち帰る」でした。

ネメアとはネメア谷という場所の事です。
ネメアはギリシャの左下、ペロポネソス半島北東部の山間にあります。
少し南に下ると有名なアルゴスという都市国家がありました。

ネメアの獅子、ネメアのライオンは、怪物の母エキドナとその夫テュポーン、もしくは息子である双頭の犬オルトロスの間に生まれました。

人間や家畜を襲う獰猛な怪物で、分厚い皮に覆われ、皮膚の下は甲羅のように固い筋肉でした。

ヘラクレス対ネメアの獅子


さて英雄ヘラクレスのデビュー戦です。
相手は防御も硬く、爪や牙による攻撃力も高いライオンです。

まずは弓矢による遠隔攻撃を試みましたが、固い体を貫くことは出来ませんでした。
あまりの硬さに刃物は通じないと判断したヘラクレス。
ならばと今度は棍棒を持ってブッ叩きにまいります。

斬耐性」が高いので「打撃」に切り替えたわけです。

しかしこの目論見も破綻しました。
打撃耐性」も高かったのです。

ちなみに、この時殴ったヘラクレスの棍棒(クラブ)は先端が3つの突起に分かれていました。
ここからトランプのクラブのマークは三つ葉になったそうです。
どちらもクラブと言いますでしょう。英語では。

さて斬っても叩いてもダメとなれば、脳筋のヘラクレスに出来ることはあとひとつだけ。

そう「締め技」です。
ネメアの獅子の首を絞め殺しにかかります。
しかしそこは怪物。
ヘラクレスをもってしても三日三晩、締め続けないと退治できないほどでした。

こうしてヘラクレスの最初の冒険は勝利で終わります。

戦利品として剥いだ皮は鎧になり、頭部は兜としてヘラクレスの象徴となりました。
モンハンみたいですね。

星座になったネメアの獅子


ギリシャ神話と言えば星座です。

ネメアの獅子の亡骸はゼウスが、あるいはヘラが、あるいはヘラクレスに12の功業を与える役目を負ったアルゴスの王エウリュステウスが、獅子の亡骸を夜空へと舞いあげました。
皆さんご存知の黄道十二宮「しし座」です。
しし座の元ネタはこのネメア谷のライオンなんですね。

しし座は3月上旬、東の空に瞬きます。
古代メソポタミア初期、シュメール人の時代(紀元前3000年)にはすでに獅子の形として認識していたらしいです。

しし座と言えば「獅子座流星群」ですね。
何年も前に話題になって、都内住みの私はそのころ初めていくつもの流れ星を肉眼で見れて感動したのを覚えています。
あれ以来なんとか流星群ってよく聞くようになりましたね。
いいことだと思います。

ネメアの獅子が出てくる作品

あんまりなさそうですよね。
特徴としてはライオンだし。
ちなみに古代ギリシャ南東部ではライオンは普通によくいたそうです。

今回は変わり種を二つご紹介。

『ジルオール』

コーエー(現コーエーテクモ)がプレイステーション用に発売したフリーシナリオ型RPGです。
この作品には多くのNPCが登場するのですが、その中でもパッケージにまで採用されたのが英雄ネメアです。
長い金髪に漆黒の鎧、仰々しい槍を持つまさに英雄といった風格のあるキャラです。
魔王を倒した英雄であり、半分魔族であり、皇帝に就いた後は全世界に宣戦布告するけれど、英雄です。
物語内で12の難業を成し得たといわれており、モチーフは完全にヘラクレスですね。
でも名前はネメア。

『HUNTER×HUNTER』

ご存知少年ジャンプの人気漫画ハンターハンターです。
カキン王国の王位継承戦で初登場時の第一王子ベンジャミンは、トレーニングジムで巨大な獅子の首を締め落としながら第四王子ツェリードニヒに電話をかけてます。
このビジュアルイメージはまんまネメアの獅子を絞め殺したヘラクレスですよね。
この一枚でベンジャミンがどういうキャラとして扱われるのか、強く印象付けられました。


それではまた!

ランキング参加中です。
いつも応援していただき、ありがとうございます。
にほんブログ村 歴史ブログ 神話・伝説へ にほんブログ村 ゲームブログ ゲームの世界観へ
よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

亜人世界をつくろう! ~三匹のカエルと姫神になった七人のオンナ~
小説家になろう/ノベルアッププラス

更新情報はX(Twitter)で発信しています。

目次