ハーピーは、ギリシャ神話を起源とする「人間と鳥が融合した怪物」です。
多くのファンタジー作品では、女性の上半身と猛禽類の翼・脚を持つ姿で描かれます。
神話でのハーピー
古代ギリシャでは、ハーピーは風や嵐を象徴する存在でした。
名前の意味はギリシャ語”harpuiai”「奪い去る者」、神話的にはラテン語”harpuia”でハルピュイアとなります。ハーピーは英語圏での呼び名でこちらの方が今はメジャーですね。
人間をさらったり、食べ物を汚したりする恐ろしい怪物として語られています。
代表的なのは、ギリシャ神話の英雄 イアソン の冒険譚『アルゴノーツ』で、預言者ピーネウスを苦しめる存在として登場します。
ピーネウスは太陽神アポロンにより予言の力を授かりますが、それを悪用したために盲目にされ、ゼウスが飼っているハーピーに食事を横取りされる罰を受けます。
ハーピーは食事を奪い、残った残飯には汚物を撒き散らし、悪臭も放つ最悪の怪物でしたが、訪れたイアソンたちにより撃退されます。
こうしてイアソン一行はピーネウスの予言に頼ることが出来たのですが、ハーピーはこういった下劣な怪物とばかりは言えません。
元はクレタ島の天使のような羽根を持つ女神だったそうです。
ギリシャ神話あるあるで、女の子モンスターの大元は女神だったり乙女だったりします。
有名なのはメデューサやアルケニーですね。


彼女らは三姉妹としても有名で、アエロ(疾風)、オキュペテ(飛翔)、ケライノ(黒い嵐)です。
さらに英雄アキレウスの名馬を生んだのもハーピーのポダルゲだそうです。
ファンタジー作品での特徴
ゲームや小説では、次のようなイメージが定番です。
- 鳥の翼で空を飛ぶ
- 鋭い鉤爪を持つ
- 高い機動力で急降下攻撃をする
- 人間の言葉を話す場合もある
- 美しいが不気味、または凶暴
作品によっては、
- 野生の怪物型
- 歌声で惑わす妖魔型
- 部族社会を持つ亜人型
など設定がかなり違います。
『DRAGON BOOK 25th Anniversary モンスター・コレクション テイルズ』では秋田みやびによる短編小説「羽根と鱗の恋愛事情」にてハーピーが生き生きと描かれていたのを思い出します。
他にも良作が多い短編集ですのでお勧めですよ。
近い存在との違い
- セイレーン
→ 歌声で船乗りを惑わす怪物。時代によって鳥型・人魚型がある。 - 天使
→ 翼を持つが神聖な存在。 - グリフォン
→ 鷲とライオンが融合した獣。
日本のファンタジーでのイメージ
日本のRPGでは、
- 山岳地帯に住む
- 女性型モンスター
- 素早さが高い
- 風属性攻撃を使う
といった設定がよく見られます。
作品によっては「魔物」というより「翼人族」に近い扱いになることもあります。
印象的なのは『ファイナルファンタジーIII』です。
正直ハーピーって序盤からよくて中盤に登場するモンスターだと思うんですが、この『III』では終盤に遭遇します。
単なるザコ敵ではありますが、飛空艇で飛んでいるところをエンカウントし、しかも画面いっぱい、1匹しか描画できない大きさなんです。

まあ、弱いですけどね。
ファンタジーの知識があれば、より楽しい。
それではまた!


