【ヘカトンケイル】この世に3人しかいない。100の腕と50の頭を持つ巨人【モンスターレビュー第9回】

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とにかく手数!

戦いは数だよを実践した兄弟。

それこそがヘカトンケイル。
100の腕と50の頭を持つ巨人。
数多いモンスターの中でもトップクラスに異形!
とにかくデカくて多ければ強い。というシンプルな構想で生み出されたイメージの強い怪物。
それこそがヘカトンケイルです。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもヘカトンケイルとはなんぞや?

ヘカトンケイルと言われても、どんなモンスターか想像できますか?

  • ヘカトンケイルはギリシャ神話に登場する巨人です。
  • 腕が100本もあり、頭も50個あります。
  • 100本の腕それぞれで同時に大岩を投げる事だってできます。
  • むしろ大岩を100個同時に集めることの方が難しいのではないでしょうか。

どちらかというとファンタジー作品よりもSF作品などで名前だけ使われるようなタイプのモンスターです。
能力よりも見た目にインパクトのあるモンスターですからね。

名前の意味はギリシャ語で「百の手を持つ者」。
余談ですが、同じ意味のラテン語である「ケンティマヌス」という呼び名もあるそうです。
こっちはさらにマイナーですね。ほぼ見かけません。

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実は3兄弟

ヘカトンケイルというのは個人名ではありません。
種族名です。
複数でいるときはヘカトンケイレスと複数形にして呼ぶのが正確です。
ただしこの世に3人しかいません。3兄弟です。
それぞれの名前とその意味が下記のようになります。

  • 長男コットス(怒り)
  • 次男ブリアレオス(活力)
  • 三男ギュゲス(大きな手を持つ者)

だそうです。
三男のギュゲスだけ意味が見た目なのはなんなのでしょうか?

しかし彼ら3兄弟はなかなかにハードな一生を送ります。

ティタノマキアで大活躍

ヘカトンケイル3兄弟の両親は天空神ウラノス女神ガイアです。

ウラノスは生まれてきたこの100の腕と50の頭を持つ3兄弟を醜く思い、奈落を意味する「冥府タルタロス」に閉じ込めてしまいます。
そしてこの3兄弟を救い出したのは、後に二代目支配者クロノスと争っていた、ウラノスの孫にあたる全能の神ゼウスでした。

ティタン神族に岩を投げまくる


さて、ゼウスの父である農耕神クロノス率いるティタン神族と、ゼウス率いるオリュンポス神族は、覇権を賭けて争います。

これが「ティタノマキア」です。

ゼウスにより冥府から救出されたヘカトンケイル3兄弟は、助っ人としてゼウスの陣営に加わります。
ヘカトンケイルもティタン神族です。
ですがゼウスに恩義を感じ、最大限の忠誠をつくします。

それまで劣勢だったゼウス達でしたが、これで戦局が一変しました。
百本の腕を持つ3兄弟、同時に300の大岩を投げつけます。
ただの岩ではございません。
ひとつひとつが山のサイズの大岩です。
ひとつ着弾するたびに地球が震えるレベルとか。

戦いは数だよ

誰のセリフでしたっけ?

この結果、ゼウス軍は勝利を収めます。
負けたティタン神族はタルタロスへ幽閉され、その門番として3兄弟が任命されます。
立場が逆転したのです。
ただ次男のブリアレオスだけ、どういうわけか海神ポセイドンの養子になります。
養子になってどうしたかはわかりません。

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ヘカトンケイルが出てくる作品

『アップルシード』

主人公デュナンの相棒、もうひとりの主人公であるサイボーグの名がブリアレオス・ヘカトンケイレス。
士郎正宗先生のデビュー作? にして代表作。
先生の作品は片っ端から昔読みましたが難しいです。
『攻殻機動隊』はその中でもとっつきやすいマンガですね。

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※余談
昔、エニックスのGファンタジーというマンガ誌に載っていた読み切りマンガがありまして、作者名も作品タイトルも思い出せないのですが、異能力集団の副隊長(ハゲマッチョ)のアーマーがヘカトンケイルといって背中からたくさん腕が出て巨大な敵を受け止める、みたいなシーンがありました。
たぶんその作者も連載とかしなかったと思うので単行本も出てないと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

単に、ヘカトンケイル? 百腕巨人だろ?
といって知ったつもりになっていませんでしたか?
わたしもそうでした。反省してます。

3兄弟であり、それぞれ名前のある個人であること。
立場は逆転してもタルタロスからは離れられず、なんだか結局報われてないようなエピソードで締めくくられていること。
その異形の姿も相まって、なかなかにインパクトの強いモンスターですよね。
もっと様々な創作で扱われるとよいのですが。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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