【マンティコア】人喰い魔獣は世界中でアレンジされ放題【モンスターレビュー第3回】

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

最強のデカ盛りハンター! 一国の軍隊も食べ尽くしちゃう驚異の魔獣!
獅子の体にコウモリの羽根、サソリの尻尾に老人の顔。
この魔獣に遭遇したらあなたはもうエサでしかない。

砂漠や岩山、森林で、喰うために人を襲う獰猛な魔獣マンティコア!
奴らは人間を食べるために襲ってきます!
このモンスターに遭遇したらどうすればいいのか?

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど、没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもマンティコアとはなんぞや?


  • 獅子の体、蠍の尾、蝙蝠の羽根、人面(合成獣キメラのジャンル)
  • 老人の顔なので知性がある。人語、魔法を使う。
  • 中堅モンスターの代表格なイメージ?
  • 絶対邪悪側

といったところでしょうか。

ファンタジ―作品、特にゲームでは登場する頻度が実に高いモンスターです。
しかしユニコーンスライムほど一般層に名が知れ渡ってるほどではない感じでしょうか。
それもそのはず。このマンティコア、歴史的には知識層しか知らない類のモンスターでした。
ですが近年ではゲーム向きにアレンジされ、広く認知されつつあるモンスターとも言えます。
なぜそうなったのか?

まずはこの魔獣のルーツをたどってみましょう。

マンティコアはインド、マレーシアのモンスター

  • 名称はほかに「マンティコラ」「メメコレオウス」など
  • 意味はペルシア語で「人食い」「人殺し」
  • 初出は紀元前5世紀の「インド誌」
  • ギリシャでは「虎」のことだろうという人もいた
  • 世界初のRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ(以下D&D)』にて蝙蝠の羽根が追加された

マンティコアを人類史上最初に紹介したのは紀元前5世紀、古代ギリシャの医師クテシアスの著した『インド誌』です。
この人は従軍でペルシアに行き捕虜にされ、その後十数年ペルシア王に仕えた後に帰国した人です。
クテシアスは『インド誌』にてマンティコアを「インドの魔獣、人面、獅子、蠍の尾」と紹介。
それに影響された知識人たちがこぞってマンティコアを紹介し始めました。
古代ローマの学者、大プリニウスの『博物誌』で詳細に書かれています。

  • 博物誌ではエチオピアの魔獣となる
  • 目は藍色、歯列は三列、体は赤く、人語を解す
  • 笛とラッパを合わせたような遠吠えを発す

すでにアレンジが加わってますね。

更に近世の作家が創作においてますますアレンジを加えていきます。

created by Rinker
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト(Wizards of the Coast)

創作の世界ではどんな扱いか

18世紀フランスの作家フローベールによると、サソリの尾は針を弾丸のように、しかも無数に発射して敵を倒すそうです。
一本でも刺されば毒で即死するそうですよ。
18世紀はすでに軍隊も剣や槍でなく銃を使う時代、マンティコアにも遠隔攻撃させたかったのでしょうね。

そして決定的に今のイメージ像を作り出したのがRPGの元祖『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』のマンティコアです。

ここで今までなかったコウモリの羽根が追加されました。
マンティコアは飛行能力を手に入れたのです。
これ以後、ゲームなどフィクションの世界ではマンティコアは魔法まで使う知性と魔力を手にします。
老人の顔を持ってるんだから魔法ぐらい使うでしょうよ、てことです。

こうしてみると結構な数の設定盛られてますね。

まとめ

いかがだったでしょうか。
歴史は長く、声に出して言ってみたいモンスター名かなり上位の「マンティコア」でした。
世間的にはあまり馴染みがないかもしれませんが、人面や針の発射、獅子の体躯など面白い要素が結構ありませんか?
中級冒険者の相手としてふさわしいネタだと思いますので、ぜひご活用いただけたらと思います。
突き詰めればまだまだ進化したアレンジを生むことが出来るかもしれませんしね。

それではまた!

ランキング参加中です。
いつも応援していただき、ありがとうございます。
にほんブログ村 歴史ブログ 神話・伝説へ にほんブログ村 ゲームブログ ゲームの世界観へ
PVアクセスランキング にほんブログ村
よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

更新情報はX(Twitter)で発信しています。

目次