【ザラスシュトラ(ゾロアスター)】善悪二元論を説いた開祖【ヒーローレビュー第12回】

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世界最古の宗教とも言われるゾロアスター教。

少なくとも教祖の存在する一神教としては最古であるらしい。

今回は古代ペルシアの地で勃興したゾロアスター教の開祖についてさらってみよう。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど、没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもゾロアスター教とはなんぞや?

ゾロアスター教とは、善と悪の戦いを説いた世界最古のひとつと考えられる宗教です。

紀元前550年、現在の中東イランに存在したアケメネス朝ペルシア。
その王朝が成立したころにはすでに存在していたようです。
ただし詳しい成立年については諸説あり、特定には至っていない様子。

ゾロアスター教はアケメネス朝ペルシアが倒れた後、パルティア帝国時代を経て、紀元後226年ササン朝ペルシア成立の頃には国教とされていました。

ちなみにイランという国名に変わったのは1935年。それ以前はペルシアでした。
ペルシアとはアケメネス朝の創始者アケメネスの故郷ペールスから来ています。
そしてイランという国号はゾロアスター教の聖典「アヴェスタ」からの引用です。

ゾロアスター教の教えをシンプルにまとめるとこの世界は「善」と「悪」が存在する。
光の創造神アフラ・マズダが創りしこの世界を破壊せんと、悪の破壊神アンラ・マンユがあらゆる破壊工作、誘惑を仕掛けてくる。
そのため人々は「善き思い、善き言葉、善き行い」を自身に律し、光の道を歩まなくてはならない。
かならず最後は「善」が勝つことは揺るぎないのだから。

このようにゾロアスター教は「善悪二元論」を説き、光があれば闇もある、と悪の存在も認めつつそれに打ち勝つ努力を怠ってはいけませんよ、という感じなのです。

光を崇めることからその光を発する炎を崇拝し、そのため「拝火教」とも呼ばれます。

ではザラスシュトラとは何者か?

ザラシュストラは、大天使ウォフ・マナフにより「オルマズト(アフラ・マズダ)の神託」を授かり、ゾロアスター教を開きました。

彼の母親ドゥグドーワーは霊感が強く、そのため邪悪な霊に憑りつかれていると家を追い出されてしまいます。
そのドゥグドーワーもしかしちゃんと旦那となるポルシャースパという男と出会い結婚します。

あるときハオマという草を摘んで帰ったドゥグドーワー。
その草には聖霊フラワシが潜んでおり、後に生まれてきたザラスシュトラと合体。
ザラスシュトラに聖なる力が宿ります。

この事実を知った悪魔たちは幼いうちにザラスシュトラを亡き者にしようと画策します。

父親を操って火あぶりにしようとしますが何故か火がつかなかったり、暴れ牛をけしかけてもみますがこれも無駄に終わります。
ザラスシュトラには天使たちの加護が付いていたためです。

結局成人したザラスシュトラはゾロアスター教を開き、悪魔の誘惑を跳ねのけるよう人々に説いて回ります。
信者の数は拡大し、それ以前の宗教や神々の影響を少なくしていきます。
生贄や戦争といった悪しき習慣も徹底的に叩きました。

しかし最期は古い神々を信じる司祭らにより暗殺されてしまったそうです。

ゾロアスター教はイスラム教にとって代わられるまでの1000年近くを永らえます。
ですがイスラム教も元になったユダヤ教自体がこのゾロアスター教の影響を受けているので、今なお存在感は残っています。
なにより現在でも信徒の方は世界に数万人規模でいらっしゃるそうなので、その火は未だ消えてはいないのですね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

ごくごく簡単に世界最古の一神教をまとめさせていただきました。
より詳しい内容に興味を持たれた方は是非調べてみてください。

ちなみに『ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち』に登場する砂漠の村の長老が、このザラスシュトラをモチーフにしていましたね。名前は「ザラシュトロ」と言いましたが。

現代では少し怖いイメージのある中東地域ですが、その歴史は煌びやかで大陸の興亡に浪漫を禁じ得ません。

創作のネタに使うもよし。
遊んでいるゲームなどで出会えたならば、今後は知識をもってお相手することも出来るかと思います。

皆様になんらかの思いを残せたことを願って。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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