【水辺の精霊ルサールカ】水底へと誘う少女の霊【モンスターレビュー第78回】

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古来より、泉や沼といった水辺には、多くの怪異が存在する。
精霊、悪霊、妖怪、女神。
それは洋の東西を問わず、世界各地にて聞かれる話だ。

今回取り上げるルサールカもまたそのひとつ。
しかして彼女は精霊であり、女神であり、悪霊でもあったりする。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもルサールカとはなんぞや?

ルサールカはロシアに伝わる水辺の精霊です。
スラブ神話では水の女神とされます。

若い女性の姿をしており、花嫁や洗礼を受ける前の少女が水辺で事故死するとルサールカになります。

洗礼前はともかく、花嫁状態で水辺で事故死というのはレアケースな気もしますが、まあそんな頻繁に誕生されても困りますからね。

ルサールカは地方によって姿が違って報告されています。

ロシア南方では青白い病的な美少女と言われています。
しかし北方では緑色の瞳で、大きな乳房を垂らした醜い姿と言われます。
さらに一部地域では男性の個体もあるとされますが、恐らく古来よりジェンダーレスを抱えた者は大勢いたはず。
そのような目撃例もあったのでしょう。

創作で使用する分には自由ですが、やはり南方の伝承を基本とされることがほとんどです。

一説によると、東欧に伝わる、男性型の水の精ヴォジャノーイの妻とも言われていますが、はてさて。

ルサールカは水辺の精霊という事で、田畑を実らせる豊穣神としての面があります。

ですがほとんどの場合、彼女にまつわるのは恐ろしい怪談ばかりなのです。

浦島太郎の元ネタ?

ルサールカの恐ろしい面は、主に3つあります。

その1  水底へ引きずり込む
もっともオーソドックスな例。
暗い夜の水辺に近付くと、特に若い男性を水底へと引きずり込んでしまうのだ。
こうなるともう、精霊というより少女の姿をした幽霊として扱われることになる。

その2 孤島で暮らすと300年
既視感のある話。
ある若者がルサールカに請われ、海を渡った孤島で暮らしました。
しかしやがて古郷が恋しくなり、帰りたいと訴えると、なんと孤島の外では知らぬ間に300年が経過していたのです。
似たような話がありますよね?
300年という具体的な数字が「浦島太郎」と同じなのがなんとも不思議です。

その3  謎掛けに答えられないと
これはされてみたいという方もいるかも。
春から夏に掛けて、ルサールカは水辺から出て来て、森の中で歌い踊り生活しています。
可愛いですね。
もしそんな所でバッタリ遭遇してしまうと、なんと謎掛け勝負を挑まれてしまいます。
ルサールカは少女らしく、謎掛けが好きなのです。
ただ、この謎掛けに上手く答えられないと、全身をくすぐられて、くすぐり殺されてしまうのです。
美少女にならくすぐられてみたいですよね。

まとめ

  • ルサールカはロシアに伝わる水辺の精霊
  • 花嫁や少女が事故死するとルサールカになる
  • 水底へ引きずり込んだり、くすぐったりする

いかがだったでしょうか。

特に欧米などは昔から女神や精霊が大好きな民で、なんなら泉ひとつひとつに女神や精霊が棲んでいるぐらい大好きです。

おそらく水辺の事故も多かったのでしょう。
特にヨーロッパは人の手が入らなければ、あっという間に鬱蒼とした森に覆われます。
それゆえ森への畏怖、畏敬の念が強かったといいます。

そのような事情がかいま見えるので、ルサールカのような水辺の精霊というのも全く珍しい概念ではないでしょう。

もちろん、創作に使うのも多種多様なアレンジが見込めるので、大いに活用いただければと思います。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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