牛の頭に体は人間。
怪力を誇り巨大な戦斧を振りまわす怪物。
迷宮で男女それぞれ七人の生贄を待ち受ける。
迷宮から逃れる術はない。
生きて帰ることは不可能なのだ。
あるある。
ボクも生贄時代、よくそうやって迷路で迷子になってました。
そういう人、多いんじゃないですか?
ファンタジー系のゲームをしてたらコイツと出会う頻度が割かし多いことに気付きます。
牛の頭に筋肉マッチョな人間の体。
なんともわかりやすいパワーファイターに創作ネタとしては使いやすいのなんのって。
ではこのモンスターに遭遇したらどうすればいいのか?
弱点? 対処法?
この記事を読むとあなたもミノタウロスの悲惨さがよぉくわかります。
創作のネタとしても、新たな物語を生み出すきっかけにもなるかもしれないですね。
是非最後までお付き合いいただければ嬉しいです。
そもそもミノタウロスとはなんぞや?
令和のわが国で一般的に知られるミノタウロスとは、
・だいたい中堅レベルのモンスター扱い
・魔法使うなど知性的なことは皆無
といったところでしょうか。
デカイキャラは主人公に最初にやられる法則(最初はどすこいと言う)のせいで登場回数が多いわりに扱いが悪いモンスターですよね。
しかしミノタウロス、なんと実はクレタ島のミノス王の息子、要するに王子様なんですよ。
呪いで牛の頭に? いやいや、生まれた時から牛の頭なんです。
何故って?
だってお母さんが牛との間に設けた子供なんですもの。
ようするにハーフビーフ(というのか?)なんですね。
ではまずはこの牛頭怪物のルーツをたどってみましょう。
ミノタウロスは雄牛と人間との間から生まれたモンスター
ミノタウロスのお話を簡単に記すと、海神ポセイドンから白く立派な雄牛を借りたミノス王。
後で返すと約束したのにちゃんと返さないミノス王にポセイドンがキレる。
「ならお前の妃パシパエの推しイケメンをこの雄牛にしてやる!」
雄牛に欲情した妃が雄牛との間に産んだ子供がミノタウロスなのです。
それからどうした?
人さまには見せられないけど、殺すのは忍びない。
名工ダイダロス制作の迷宮(ラビリンス)に閉じ込め、毎年アテネの街から男女七人ずつを生贄に迷宮へと放り込むことにしました。
そこへ英雄テセウスが現れ頼んでもいないのに怪物退治をやってのけます。
テセウスに一目惚れしたミノス王の娘アリアドネが、迷宮の外に糸を結び付け、この糸を辿れば無事に出れると助言します。
「お礼は私と結婚してくださいね」と言って。
結局ミノタウロスはテセウスの宣言通りに退治されてしまったのです。
別に生贄を頼んだ覚えもないのに迷宮に閉じ込められて退治されておしまいの人生。
こうしてみると虐待もいいところですね。
ギリシャ神話全体についてはこちらの記事からどうぞ!
□【ザ・神話オブ神話】5分でわかるギリシャ神話の世界【サーガレビュー第1回】
創作の世界ではどんな扱いか
もう単純なパワーファイター。
よく出るおかげで認知度も非常に高いですよね。
少し変わったミノタウロスをいくつかご紹介。
ゲームボーイで発売されたSRPGです。
なんとホルスタインデザインのミノタウロスだるモーモーというキャラが主役級の扱いです。
白と黒の乳牛柄のミノタウロスという奇抜なデザインでしかも主役級。
是非遊んでみてください。
人類が滅んだ未来において魔物たちが宇宙からの侵略者と戦う異色のRPG。
モンスター側にミノタウロスが当然のようにいます。
こうしてみると意外と扱いいいなミノタウロス。
1作目から登場します。
通常のミノタウロスだけでなくなんとミノタウロゾンビというアンデッド型まで出ます。
3作目ではミノタウロスの劣化版「うしにんげん」というのまで出現!
他、多くの作品で取り扱われています。
こんな作品にも出ていたよ、という情報いただければうれしいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
まさに悲劇の王子!
神話ルーツではミノタウロスは一個人でありますが、創作界隈ではミノタウロスは種族として存在していますね。
意外とポセイドンの不興を買って牛に恋する魔法をかけられている人が多いようです!
是非あなたの手でそんな恋愛模様を創造してみてはいかがでしょうか?
そのときは是非教えてくださいね。
それではまた!