「恥を知れ、俗物!」
キュベレーをご存知ですか?
キユベレイならご存知ですよね♪
『機動戦士Zガンダム』第43話にて初登場します。
全高18.4m。重量35.2t。アクシズ(後にネオ・ジオンと改称)のニュータイプ専用MSです。
武骨なデザインのMSが多いなか、曲線主体のフォルムに白とピンクのカラーリングという、気品と優美さを兼ね備えた人気の高いMSです。
主な武装は背面に搭載された12基のファンネル。
射出することでサイコミュの遠隔操作による無線誘導で敵機を攻撃します。
サイコミュによるファンネルの搭載はこの時キュベレイのみであったため、大変インパクトの強い機体であります。
一年戦争時のエルメスに搭載されたビットのようにジェネレーターを内蔵せず、小型化に成功したビームエネルギー装置を内蔵しているため稼働時間は短縮しています。
そのため全弾撃ち尽くすと本体に戻し再充填が必要なため注意しましょう。
とはいえファンネルによるオールレンジ攻撃はニュータイプでなければ脅威でしかありません。
戯言をスイマセン。
今回ご紹介する女神キュベレーにそのような攻撃能力はありません。
彼女の特徴はただひとつ、「両性具有」、すなわちふたなりさんでした。
ヒロインレビュー2回目で早くも特殊な女神を扱いますが、創作の糧に知っておいて損はないと思います。
今回も是非最後までお読みいただけると幸いです。
そもそもキュベレーとはなんぞや?
耳馴染みのない女神かもしれませんね。
キュベレーはアナトリア半島プリュギア(現トルコ中西部)で信奉された大地母神です。
その人気はすさまじく、後に古代ギリシャからローマにいたるまで広がります。
キュベレーはローマ貨幣に彫られるほど人気がありました。
名の意味は「知識の保護者」。
「百獣の女王」という異名を持ち、肥沃な大地、大自然、動物を表します。
特に2頭のライオンに戦車を牽かせる姿で描かれます。
ゼウスの神殿で不敬を働いた夫婦が罰としてライオンに変えられ戦車を牽かされているそうです。
さてこの大地母神キュベレーの最大の特徴はというと、それは「両性具有」です。
両性具有から女神へ
キュベレーは昼寝をしていた全能の神ゼウスの夢精から生まれました。
垂れた精液が地面(ガイア)に染み渡り生まれたそうです。
その生まれたキュベレーはなんと両性具有でした。
神々はそれに恐れ、なんとキュベレーを縛り付けて男性の部分を切り離してしまいます。
しかしなんと切り離したその部分がもとで美少年アッティスが生まれることになります。
落ちた性器からアーモンドの木が生えました。
その実を川のニンフ(妖精)であるナナという娘が自身の胸の谷間に置きました。
なんで?
すると彼女は身籠り、美少年アッティスを生んだのです。
けどこのアッティスはキュベレーの息子という設定になってます。
キュベレーはこのアッティスに惚れてしまうんですね。
しかし成長したアッティスはペッシヌースという都市の王女と結婚することになります。
それを阻止せんとキュベレーは結婚式に乗り込みます。
ここで衝撃的な事件が発生。
アッティスは現れたキュベレーに発狂し、絶頂し、自らの性器を斬り飛ばし死んでしまいました。
まさかの事態に嘆き悲しんだキュベレーはゼウスに頼み、アッティスを不死身に治してもらいます。
それ以後、アッティスはキュベレーのライオンの戦車の御者を務めることになりましたとさ。
なんて話だ。
この都市ではアグディスティスという両性具有の女神が崇拝されていて、後にお隣のキュベレーと一緒くたにされました。
要するにここでも神々の同一視が起こっているのですが、このキュベレーの両性具有説はアグディスティス側発祥のようです。
キュベレーの祭司たちも
以上がキュベレーに関する大まかなエピソードなのですが、なぜか彼女は結構な信者を抱えたようです。
そして以上の逸話から、信奉する信者は自ら聖なる儀式を経て去勢する者たちが大勢いたようです。
なお、去勢した信者はそれ以後、社会的にもしっかりと女性として扱われ、日常から女性の衣服をまとい生活を送りました。
キュベレーが出てくる作品
『新・女神転生デビルサマナー』
地母神レベル62
まとめ
いかがだったでしょうか。
ヒロインレビュー第2回目にして随分特殊な女神を選んでしまいましたが、こういった地方神も余さず取り上げていきたいなと思っています。
ジェンダーレスが問われる現代において、決してこれは最近の話題ではないという神話からの一例でもありますね。
それは彼女の人気の高さからもうかがえます。
日本ではハマーン様の機体名として有名ですが、それゆえに彼女の名も現代においてしっかりと浸透しているとも言えます。
そんな影響力を発揮するキャラを皆さんも作り出せることを信じています。
さあ皆さんもバンバンご自身の創作でキュベレーをアレンジしちゃいましょう!
そのときは教えてくださいね。
それではまた!