アスモデウスとは
アスモデウスとはユダヤ教、キリスト教で言うところの「七つの大罪」のひとつ「色欲」を司る七大悪魔のひとりです。
またソロモン72柱にも数えられる大悪魔でもあります。
名前の意味はヘブライ語の「破壊者」から。
異称についてはアスモデウス、アスモダイ、アスモダイオス、アスモデなど。
旧約聖書関連では「トビト書」「エノク書」、ミルトンの「失楽園」、ソロモン王の「レメゲトン」など、登場頻度も大悪魔らしくかなり多い。
姿は雄牛、人間(悪鬼)、雄山羊の3つの頭を持ち、蛇の尾、雄鶏の足、場合によっては羽、さらにドラゴンに乗って現れる。
手には槍と軍旗を掲げているそうだ。
これらの獣は性欲の象徴であるらしく、頭にはさらに王冠までかぶっていたという。
「色欲」を司る悪魔として、主に新婚の夫婦の仲を引き裂いたり(夫に別の女に興味を持たせたり)、修道女に取り憑いて淫らな行為をさせたりなどする。
特に1630年のフランス、ルーダンの修道院で17人の修道女を狂わせた事件の首謀者として悪魔祓い(エクソシスト)されている。
アスモデウスは弱点についても周知されており、特に苦手とされるのが「魚の内臓を焼いた匂い」である。
この匂いを嗅ぐと弱り、逃げ出す。
7人連続で夫を56されたサラという女性が大天使ラファエルに懇願し、この弱点を教わりアスモデウスを撃退。
無事8回目の結婚を迎えたという逸話もある。
ちなみにアスモデウスはエジプトまで逃げたが、そこで大天使ミカエルに捕縛されたらしい。
元々はゾロアスター教の大悪魔アエーシュエマであったとされるが、ユダヤ教の拡販により熾天使(セラフ)から堕天使、悪魔へと堕とされたという説が濃厚のようだ。

また、「ソロモンの悪魔」としても有名で、稀代の悪魔召喚士であるソロモン王にも上記の弱点を駆使されて捕縛。
一度は逆襲されて国を乗っ取られるなど死闘を演じましたが、結局はエルサレム宮殿の建設に従事させられた挙句、魔法の壺に封印されてしまいました。

アスモデウスは強大な魔力と戦闘力を持つのは当然であるが、他に天文学や算術にも詳しく、召喚者が上手く立ち回ればあらゆる恩恵を受けられるという。
なかでも様々な効果を持つ魔法の指輪や、透明化できるようになる魔法を伝授してもらうことも可能だとか。
中世の悪魔召喚士はこぞってこの大悪魔を呼び出そうと躍起になっていたようだ。
ただしこの悪魔から指輪を受け取ったとされる者の存在は何処にも記されてはいない。
ファンタジーの知識があれば、より楽しい!
それではまた!