【カーバンクル】額に赤い宝石、それ以外は一切が不明の謎モンスター!【モンスターレビュー第15回】

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彼は言った。

「その生物の額には、赤く輝く宝石があった」

皆さんはカーバンクルというモンスターをご存知でしょうか?

額にでっかい紅玉があって、全ての魔法を反射してくれる奴。

それはゲーム脳に侵されていますよ

なぜならカーバンクルはすべてが謎に包まれた未知の生物だからです。

哺乳類なのか鳥類なのか、それすらも曖昧でわからないのが実状ですのよ。

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームなど没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもカーバンクルとは何ぞや?


カーバンクルとは、額に赤い宝石が特徴的な謎の生物のことです。

そもカーバンクルというのは赤い宝石の総称です

ラテン語で「小さな炭」という意味で、主にルビーなどを指すようです。
また、「丸く磨かれた柘榴石(ガーネット)」という意味もあります。

ガーネットは含有成分によって複数の種類があり、特に鉄礬柘榴石(アルマンディン)の事を指すようです。
いや~難しいですね、鉱物の名前って。

要するに、カーバンクルという名は、「額の宝石」を指していたというわけです。

発見者はスペイン人


カーバンクルを最初に発見したのは南米を植民地支配していたスペインでした。
16世紀、大航海時代の頃です。

南米のパラグアイで、僧侶で詩人のマルティン・デル・バルコ・センテネラと言う人が書き残しています。
アルゼンチナ』という手記です。

パラグアイだけどアルゼンチナです。
それによると、

「パラグアイで燃える石炭の如く輝く鏡を頭にのせた小さな動物がいた」

と書かれていました。
それだけです。
それだけなんです。

それが哺乳類なのか鳥類なのか。
サルなのかリスなのか。
そういう部分が伝わっていないのです。

カーバンクルを手に入れると「富と幸福」が手に入ると噂になり、多くの冒険者が探しましたが、ついに発見できませんでした。
誰かに先を越されまいと、生物の外見的特徴は隠された、という推測まで上りました。

さらにぶっ飛んだ推測では、ドラゴンが脳内に宿す光(炎ブレス?)が首を斬り落とされると凝固して宝石になる。
カーバンクルとはドラゴンだったのだ!
というかなり無理やりな解釈をした人もいたようです。

結局誰もカーバンクルを捕獲できず、現在も未確認生物のリスト入りしています。

カーバンクルの使用例

お伝えしておりますように、カーバンクルとは宝石の名称なんですよね。
ですから宝石として扱われることもしばしばあります。

世界最古の名探偵シャーロックホームズの事件に『青い紅玉』というお話があります。

クリスマス前、ベイカー街のホームズの部屋に大きな帽子とガチョウが運び込まれます。
老人が昨夜、街でケンカの現場に遭遇し、被害者がこれらを置いたまま逃げてしまったのを拾って持ってきたそうです。
帽子はともかくガチョウは腐るといけないから持って帰って食べてしまいなさい、とホームズに言われ持ち帰ると、腹の中からなんと青い宝石が出てきたのです。
「ブルーカーバンクルだよ」
ホームズは今新聞をにぎわせている窃盗事件に思い当たります。
ホテルの暖炉が壊れたので伯爵夫人が修理工と客室係を呼び修理させた後、宝石箱から「ブルーカーバンクル」が盗まれていたのです。
すぐに修理工が容疑者として捕まりましたが彼は否認します。
その宝石が何故か目の前のガチョウの腹から出てきたのです。

このお話はホームズの捜査力がいかんなく発揮される神回です。
ラストの彼の判断まで考えさせられる非常に面白い回でもありますが、世のシャーロキアンたちの間では「カーバンクルは赤い宝石なのにブルーはおかしい」とか、「青い紅玉」は訳としておかしい、とか話題に事欠きません。
あずえむ的には「青い紅玉」って面白い訳だと思いますが、現在では「青いガーネット」と修正されているそうです。

グラナダ版『シャーロック・ホームズの冒険』は最高すぎます。

カーバンクルが出てくる作品

ここでは二大巨頭のみご紹介。

『ファイナルファンタジー5』

召喚獣カーバンクル初登場です。
額にデカい赤い宝石がついた四足獣らしき形状で、パーティーメンバー全員に魔法反射のリフレクをかけてくれます。
大変重宝する召喚獣ですが、取り逃すと二度と入れないダンジョンにあるので注意が必要です。
あずえむは初プレイ時、ここで最初からやり直しました。

『ぷよぷよ』

落ちものパズルの定番ぷよぷよシリーズのカーバンクルは常に画面中央にいる黄色い奴です。
おそらくカーバンクルは可愛いというイメージを植え付けたキャラはこいつだと思います。
ぷよぷよは一般層まで幅広く浸透した人気ゲームですが、元がメガドライブのRPG『魔導物語』なので、実は意外とマニアックなキャラが多いんですよね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

カーバンクル、調べてみてもモンスター的な情報は乏しく信憑性も薄いものばかりでした。
しかし鉱物の名前は実はモンスター由来が結構あるので(コバルトやチタンなど)、宝石の名前を付けられたモンスターと言うのも珍しくはないのかもしれませんね。

幅広い解釈ができるカーバンクル。
魔法反射や治癒能力など由来に関係のない特徴まで付与された自由度の高さが魅力的ではないですか?

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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