【獣王ベヒーモス】未来の食糧危機を救え! 実は穏やかな獣の王ベヒーモス【モンスターレビュー第34回】

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ファイナルファンタジー』を代表するモンスターとして、いっちばん好きなのがコイツです。

ベヒーモス

巨体と鋭い二本のツノがとにかくカッコイイ。
『FFII』では帝国の闘技場で戦う中ボスなのですが、その戦闘BGMとビジュアルとで見事に惚れ込んでしまったのはもう何十年も前の話。
しかしながらこのベヒーモス、FF以外ではなかなか見かけないんですよね。

ファイナルファンタジーシリーズをある程度遊んだことのある人にとってはお馴染みのモンスターでしょう。
他にもきっと登場しているとは思うんですけど、正直言ってベヒーモスの出てくる代表作ってあまり思いつきませんね。

しかしこのベヒーモス、実は神の造りし最高傑作と名高いのです。
では一体何のために彼はいるのか?

ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!

それでは今回も皆さまの創作活動やゲームへの没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

目次

そもそもベヒーモスとはなんぞや?

  • ゲームなどでは決まって終盤に登場する大型の強敵モンスター。
  • 獰猛な四足獣で、圧倒的なパワーと重量感を感じさせる。

少し詳しい人なら「ベヒーモス」と「バハムート」は元々同一のモンスターだったことはご存知でしょう。

さて、上記以外でこのベヒーモスについて、どれぐらいご存知ですか?

実はベヒーモスは『旧約聖書』に出てくるのです。
ではいつ生まれたのでしょうか。

それは私たち「人間」と同時に生まれた、いや造られたのです。

神はベヒーモスを指して「最高傑作」と自賛しました。

ベヒーモスの外見


ベヒーモス、あるいはベヒモス、ベヘモス、ベヘモットは、ヘブライ語で「獣たち」を意味します。

そう、複数形なんです。
単数形であれば「ベハマ」などというのが正しいのですが、ベヒーモスはあまりに巨体なので1匹なのに複数形で呼ばれるんです。
だからベハマではなくベヒモス、ベヒーモス。

どちらかと言うとベヒモスという表記が一般的かもしれません。
ですがすいません。FFでの印象が強いので、この記事ではベヒーモスとさせていただきます。。

『旧約聖書』ヨブ記40章によるとこうあります。

  • カバ、もしくは象に似た巨獣
  • 骨は青銅、肋骨や四肢は鉄の棒のように固い
  • われわれ人間と共に造られた存在
  • いかなる武器でも傷つけられない
  • 傷つけられるのは神か、それと同等の力を持つ者のみ

一般的にはカバ、あるいは象に似ているようだが、牛や狼、狐に化けることも出来るという。

沼や川の葦の茂みに棲み、千の山に生える干し草を1日で食い尽くす大食漢
ただしユダヤの律法学者(ラビ)が調べたところ、山は1日で草が生えるので、決して草はなくならないとか。

またヨルダン川の水も飲み干してしまうほどの暴飲暴食だという。

ただし草食系なので性格は穏やか。
動物たちからも慕われていて、「大地の王者」「獣たちの王」などと呼ばれる。

うん。実に平和的なモンスターですね。
ちょっとイメージと違ったでしょう?

対となる存在リヴァイアサン


さてでは、神は何故ベヒーモスをお造りになったのでしょうか?

実はベヒーモスと対になる存在が一緒に造られました。

それがリヴァイアサンです。

リヴァイアサン、またはレヴィアタン。
こちらもまた『ファイナルファンタジー』シリーズで有名ですね。

『旧約聖書』の外典『第四エズラ書』によると、

ベヒーモスとリヴァイアサンは対になる存在として造られた。
しかしあまりに双方ともに巨大であるため、二匹が海に入ると海水が溢れ出てしまった。
そこでリヴァイアサンは海に、ベヒーモスは陸に上がることになった。

お風呂じゃないんだからさ……

また、ベヒーモスもリヴァイアサンも最初はが造られたそうです。
ただし前述の通り、神と同等の力を持たなければ倒すことも出来ない彼らが、これ以上増えるのは危険だ。
そう判断した神はメスの方を処分してしまったのです。

そのため、ベヒーモスもリヴァイアサンも1匹しか存在しません。

また、ユダヤの伝承によると、ベヒーモスとリヴァイアサンは「世界終末の日」に戦い合うことが決められています。

そして勝った方が、生き残った心清き人々の「食料」となる役目なのです。
生き残った人たちのための保存食、それが彼らの生まれた訳なのです。

ただし、今もって、どちらを保存食とするかはわかっておりません。
まだ終末の日は来てないですからね。

そして悪魔になった


中世の時代になると悪魔学が盛んになります。

一神教であるキリスト教が広まった結果、征服されたりした他地域の神々は、悪魔として貶められることになるからです。
その結果、こういう伝説や伝承で神々を語ろうとなると、辻褄合わせるのに一苦労することになるのですが、それはもう当時からしてそうだったみたいで。

ベヒーモスも例外ではありません。

彼は悪魔となると、ベヒーモスというよりも、「ベヘモット」という呼び名の方がしっくりくるかもしれませんね。
姿は象の頭に太鼓腹の太っちょな巨人という悪魔で、七つの大罪のひとつでもある「暴食」を司ります。

千の山の草を食べ尽くし、ヨルダン河の水を飲み干したという伝説がそう結びついたのです。

またリヴァイアサンも同様です。
より悪魔らしく「レヴィアタン」と呼ばれ、こちらは七つの大罪のひとつ「嫉妬」を司るとされます。

おまけ:『FF』シリーズのベヒーモス

『ファイナルファンタジーIII』
『ファイナルファンタジーIV』
『ファイナルファンタジーV』
『ファイナルファンタジーVI』

※他ナンバリングの画像は準備中です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

意外と多くの作品で使われない理由は、強すぎる、個体数が1匹しかいない、特に有名エピソードがあるわけでもない、といったあたりでしょうか。
正直バハムートとリヴァイアサンを召喚獣にするならベヒーモスもしてあげて、って思います。
いや、もう遅いけど。
せめてIVぐらいからしておくべきだった。

とはいえそれだけまだまだ使い古されていないモンスターだという事で、どうぞ皆さまの創作力で新たなるベヒーモスを創造してほしいと思います。

そのときはぜひ教えてくださいよね。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

三匹のカエルと七人の闇堕ち姫
小説家になろう/ノベルアッププラス

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