暦には「吉日」と「凶日」という考えがあります。
吉日には「天赦日」「一粒万倍日」、そして「鳳凰日」という日があります。
鳳凰日とは鳳凰があなたの金運の器を大きくしてくれるという大吉日です。
そんな日は鳳凰のお姿を拝し、徳を積む大チャンス!
そのためにまずは鳳凰について知っておきましょう。
ファンタジーの知識を知れば、より楽しい!
それでは今回も皆さまの創作活動やゲームへの没入感の参考になることを願って。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
そもそも鳳凰とはなんぞや?
鳳凰とは、天下泰平の前兆として現れる不死鳥のことです。
中国では四霊のひとつに数えられる霊鳥であります。
体の前半分は雌の麒麟、後半分は鹿
頸(くび)は蛇、尾は魚、背は亀、全体に龍の紋様
燕の顎(あご)、鶏の嘴(くちばし)
羽の色は五色絢爛(黒、白、赤、青、黄)、それは君子にとって必要な徳を表している。
首、翼、背、胸、腹にそれぞれ模様があり、徳、義、礼、仁、信を表すという。
鳴き声は笙の笛の音のよう。
生虫は啄(ついば)まず、生草は折らず、みだりに羽ばたかず、されど飛び立てば群鳥がつき従う。
360種の鳥類の長にして、鳥王と呼ばれる。
大きさはおよそ六尺(約180センチ)と孔雀と同程度であり、決して巨鳥というほどではない。
『和漢三才図絵 44巻』では合成獣(キメラ)扱いされていたりします。
死者の魂を導く
崑崙(こんろん)山の頂上は天上への入り口とされます。
死者の魂は天井を目指し、鳳凰はその魂を天上へと導く役を負っているのです。
普段は崑崙山の近くにある丹穴山(たんけつざん)に住んでいます。
梧桐(あおぎり)の林に止まり、竹の実を食べ、ふたつの山の間を流れる河の水を飲んでいます。
後世、同じような不死鳥であるフェニックスと同一視されたりもしました。
ですが消滅と再生を繰り返すフェニックスとは違い、鳳凰は卵を産みます。
卵から孵る雛は「鳳雛(ほうすう)」といいます。
四字熟語にある伏竜鳳雛(ふくりょうほうすう)の鳳雛です。
才能があるのに未だ表舞台に立たずにいる者のことを差します。
この表現で最も有名な者は「三国志」の登場人物ですね。
「臥竜」「伏竜」と称された諸葛孔明と並び、「鳳雛」と称せられたのは龐統(ほうとう)士元です。
共に後に蜀(しょく)を建国する劉備玄徳により見出だされました。
まとめ
- 鳳凰は中国四霊のひとつ
- 天下泰平の吉兆として尊ばれた
- 不死鳥としてフェニックスと同一視しようとする向きもある
- 死者の魂を天井へと導く役を負う
いかがだったでしょうか。
鳳凰は端獣(たんじゅう)と言って、中国ではその姿を見れば吉兆の証しとされています。
特に鳳凰は天下泰平をもたらす兆しとされているので、歴代の皇帝たちはみな、鳳凰が見たくて仕方ありませんでした。
ですが鳳凰を見たという者は、ごくごく少数に限られたそうです。
鳳凰をテーマにした創作物といえば、やはり手塚治虫先生の『火の鳥』です。
手塚先生のライフワークともいえる作品で、〇〇編とシリーズ化されており、時代も登場人物も違います。
ですが「その血を飲めば永遠の命を得られる」という火の鳥を軸に、人間の業が描かれた大作です。
なかでもアニメ化、ゲーム化もされたのが「鳳凰編」です。
現在でも鳳凰日は吉日とされ、その姿を拝み、決意を新たに宣言することを良しとされています。
金運を上げてくれるので、我々にとってもとても有り難い存在なんですね。
鳳凰日を迎えるたびに、この鳳凰のお姿を見に来てください。
それではまた!