地球の7割は海です。
そこは未知の領域です。
どんな恐ろしい、巨大生物が潜んでいても不思議ではありません。
海を舞台に創作するならファンタジーだろうがSFだろうが特撮だろうが、今回のこのモンスターを登場させることは一度ならず考えるのではないでしょうか。
ファンタジーの知識があれば、より楽しい!
皆さまの創作活動の参考になりますよう。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
そもそもクラーケンとは何ぞや?
クラーケンとは海を舞台にした場合、船を沈める役割を持たされるモンスターです。
一般的にイメージされるクラーケンは、巨大なタコ、または巨大なイカではないでしょうか。
しかしながらクラーケンの姿は諸説あり、タコ、イカ、のみならず、ヒトデ、クラゲ、エイ、クジラ、はたまた、エビ、ザリガニ、なんなら巨大なウミヘビ、ようするにシーサーペントと同義だったりと。
タコやイカといった多足類をイメージしがちですが、甲殻類、ましてヒトデやクラゲといった意外なものまで含めて定説はありません。
ゲームでは『ドラゴンクエストIII』にて大王イカの色違いとして(名前はクラーゴンですが)登場しましたし、映画なら『パイレーツ・オブ・カリビアン』の2作目デッドマンズ・チェストに登場しましたね。
どちらも巨大なイカデザインでした。
しかし他に有名なクラーケンと言えばスーパーファミコン用RPG『MOTHER2 ギーグの逆襲』でも結構シナリオに食い込んで登場していましたね。
やっていることは船を襲うという定番でしたが、デザインは子供の落書きのような巨大ウミヘビ風でした。
ということで、姿は定まらないところが深海の悪魔らしいと言えばらしいですが、創作においては登場頻度は割と多めではあるものの、やっていることは「船を沈める」ばかりの印象です。
これは似たようなモンスターとして当ブログでも以前、【モンスターレビュー第47回】にて取り上げたシーサーペントと同様ですが、神話にはまず出てこないモンスターなんですね。
というのも人類が遠洋に出るようになったのは近世(15世紀)以降です。
大航海時代の到来とともに多くの船乗りが誕生し、当然のごとく海難事故も増えました。
クラーケンはそうした背景のもと生まれた、語られだしたという側面があります。
神話の時代に神々がぁ、といった生まれではないのですね。
もちろん太古にはリヴァイアサンなどといった怪物もいましたが。
クラーケンの目撃例
クラーケンの名の語源となったのはノルウェー語「krake」だそうだが、意味は「曲がったもの」「伸びたもの」さらにこの言葉の語源となった古ノルド語では「棒」といった意味だそうです。
ということでクラーケンは北欧産のモンスターです。
1752年、デンマーク=ノルウェーのエーリク・ポントピダン司教によれば、著書『ノルウェー博物誌』第2巻において、クラーケンは全長2.5㎞に及び、その姿は視界に収まらない。背面に海藻をこびりつかせているために、まるで浮き出た小島の連なりのようであるとか。
クラーケンは魚を引き寄せる匂いを発していて、何ヶ月にもわたりその集まった魚を捕食し続けると、その後何ヶ月にもわたり排泄し続けるそうだ。その排泄物は琥珀のようでもあり、また別の魚たちを引き付け、その魚を食べてはまた排泄をし、というわけである。
漁師にとってはクラーケンは魚をおびき寄せてくれる豊漁の使いでもあり、クラーケンの航行の邪魔さえしなければ、その恩恵にあずかれるのだそうである。
まとめ
いかがだったでしょうか。
近年割と目にする機会も多い深海のダイオウイカですが、クラーケンの正体はダイオウイカでしょうと結論付けている方も多いのではないでしょうか。
確かにそれっぽいですよね。
でもそれはクラーケンを巨大なイカと仮定した場合に限ります。
本稿でも書いたとおり、クラーケンの正体は多足類とは限りません。
ヒトデやエビやもしかしたらドラゴンの可能性だってあるのです。
さらに言えばクトゥルフの可能性だって。
それにダイオウイカと言えど全長2.5㎞の存在はまだ発見されていません。
人間が見ることのできない更なる深海にいるかもしれませんが、だとしたら小島と見間違えるような目撃例があるのもおかしな話です。
ならばゴジラのようにそれほど深くない海にいる可能性も。
あぁ、でもゴジラって身長50mから100mぐらいに設定されてるんでしたっけ。
それで軍艦を破壊できるんだからやっぱり2.5㎞って想像を絶するデカさですよね。なるほど。
それではまた!