【海賊王女アルビダ】北の王女は海賊になり【ヒロインレビュー第34回】

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今回はアルビダという女海賊についてです。

海賊と言えば大航海時代を思い浮かべる人も多いと思いますが、実は人類が遠洋に出るはるか以前から海賊は存在しました。
アルビダもそうです。
大航海時代よりも1000年は昔にさかのぼります。

ファンタジーの知識があれば、より楽しい!

今回も気軽に覗いていってくださいね。

目次

アルビダとは

女海賊アルビダとは、5世紀ごろにバルト海で暴れた女海賊ですが、実在したかは真偽不明です。

スカンディナビアのゴート族の王シーヴァルドの娘であるアルビダは、大層に美しく、父親はその美貌を俗世から隠すようにアルビダを館に閉じ込めて暮らしていた。
しかしそんなアルビダにも結婚話が持ち上がる。
相手はデンマークのアルブ皇太子。

ここで諸説別れるのだが、アルビダはアルブを気に入るものの、父親が反対したため家を飛び出した説と、もう一方はアルビダはアルブを気に入らず家を飛び出した説である。

どちらにしてもアルビダはこれを機に家を出る。
実は自分についてくる女たちと共に船を用意しており、全員が船乗りに転身したというのだ。
そしてある時に海賊船を見つけて交戦状態に入る。
実はその海賊船は数日前に船長を亡くしており、幾日にもわたる海上戦の末、アルビダを認め、自分たちの海賊船の船長に迎えてしまうのであった。

こうしてバルト海の海賊となったアルビダであったが、この海賊船にデンマークから追討令が発せられる。
そして海賊討伐に現れた軍を指揮していたのはかのアルブ皇太子であった。

アルブは船を接岸させると果敢にも海賊船に乗り込み獅子奮迅の活躍を見せる。
海賊の船長として迎え撃ったアルビダはそのアルブの勇猛な姿に感嘆し、投降。
正体を明かし彼の妻となりきっぱりと海賊稼業から足を洗ったそうである。

おわりに

北欧といえばヴァイキングですが、彼らが登場するのはさらに3世紀ほど時代が進んでからになります。
ヴァイキングは800年~1050年とされ、彼らはアイスランドやアメリカ大陸にまで足を伸ばしましたね。
北欧の人々には海で活躍する素質が元々あったのでしょう。
だからこそアルビダの伝説も現地では実在が当然とされています。

お姫様が家を飛び出して海賊船の船長になり、婚約者が討伐隊として現れ惹かれ合う。

こんなの荒唐無稽に聞こえますが、きっとある程度は真実だったのかもしれません。
そう思った方が面白いじゃないですか。

それではまた!

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この記事を書いた人

漫画家になりたくて毎週のように出版社へ持ち込みをしてた人。
ケータイ用ミニゲームイラスト、アンソロジーコミック経験有。
執筆したファンタジー小説を投稿サイトにて公開中。

亜人世界をつくろう! ~三匹のカエルと姫神になった七人のオンナ~
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