古代の海賊。
そんなイメージが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。
それがヴァイキング。またはバイキング。
二本角の兜をかぶり、ひげもじゃでずんぐり筋肉質。
斧と丸い盾を持って、船に乗って周辺を荒らしまくる北欧の海賊。
それがヴァイキング。
そんなイメージでしょう?
ファンタジーの知識があれば、より楽しい!
今回も気軽に覗いていってくださいね。
ヴァイキングとは
ヴァイキングとは、西暦800年ごろから1050年頃、北欧から北米、ペルシアから北アフリカまで勢力を伸ばしたゲルマン民族です。
彼らのことを海岸地域を暴力で荒らしまわる野蛮な海賊とイメージしている人も多いと思います。
確かに武力制圧にて金品の強奪、占領したという事実もありますが、もちろんそれだけではありません。
彼らはローマから武器や装飾品を輸入し、代わりに毛皮やセイウチの牙などを売るという交易も生業としていました。
もちろん武力は高く、神出鬼没で、彼らは恐れられる対象でもありました。
彼らが主に狙ったのは教会や修道院です。
領主の館ほどに警備が厳重ではないわりに金品を貯め込んでいたようで狙われました。
彼らの最大の武器は船です。
「ロングシップ」と呼ばれる木造帆船で、喫水の浅い船であるためオールで漕ぐことも可能。
遠浅の海岸も内陸へ入り組んだ河すらも侵入でき、まさかヴァイキングがやってくるとは思わない場所でも問題なく彼らは現れるのです。そもそも「ヴァイキング」とは「ヴィク(入り江)の民」という意味だそうで。
ヴァイキングたちの主な装備は重い剣や戦闘用の斧。木の丸盾。
剣も斧も重いですが丸盾を持つために基本片手装備です。
槍も使いますが船上ではあまり使うことはなく、もっぱら内陸に上陸して以降に使います。弓もそうです。
ヘルメット型の兜に族長クラスは膝下まで覆うチェインメイル。一般兵は膝上だったらしい。
ヴァイキングと言えばの二本角の兜ですが、実際に出土する兜に角の付いたものはまず見られないそうです。後世の創作イメージのようですね。
彼らは略奪行為だけして、はい終わり、ではありません。
そこを新たに拠点にして交易をするのです。
彼らはそのうちにその拠点に根を下ろし、地元民と交わり、やがて海へ出なくなっていきます。
ヴァイキングが「最後の」ゲルマン民族大移動と言われる由縁でしょう。
彼らはスカンディナビア半島からアイスランドへ行き、そしてあのコロンブスよりも数百年も以前に北米大陸にまで辿り着いています。
アイスランドは流氷に覆われていたことからそう命名されたそうですが、あまりに寒そうで、実際に寒く、あまり移民は増えなかったようです。
そのため次に発見した大地はグリーンランドと名付けましたが、寒いことに変わりはなく、現在でも内陸に人は住んでおらずほとんどが沿岸地域に住んでいます。
といった具合で、技術と武力と財力とコミュ力を併せ持った、ヴァイキングはあの時代の新人類だったと思いますね。
おわりに
ヴァイキングのビジュアルって、ファンタジーにおいて何かに似てると思いませんか?
常々感じているんですけども、彼らって非常に大地の妖精ドワーフに似ていると思いません?
ヴァイキングは中世北欧に存在しました。
北欧、そしてアイスランドといえば「北欧神話」です。
ドワーフもそう、北欧神話関連です。
ゲルマン民族の戦士というとああいうビジュアルイメージになりがちだと思うんですけど、やっぱりああいう無骨な戦士が人気あるのでしょうかね。
それではまた!